☆彡ブルーインパルスで見えた日本人の強みについて

 4月13日、大阪・関西万博の開幕初日。会社が大阪城の近くなので、出勤時にブルーインパルスの飛行が見られるのではないかと一駅手前で環状線を下車。みんな考えることは同じのようで、駅の改札口からすでにすごい人。チェッカーズの全盛期に大阪城ホールでのコンサートに来た時のことを思いだす。

 駅から続く階段は混みあっているものの、走ったり押し合いしたりする人もなく、整然と進んでいく。大阪城公園もお堀の周りも人・人・人だらけ。見渡す限りの群衆で、昆虫か小動物の大群みたい。盛り上がりに欠けるなどと言われる今回の万博だが、みんな結構楽しみにしてるやん、と感動する。   

 そもそも、1970年の万博はまさに日本が右肩上がりの高度経済成長期。海外旅行が自由化されて間もなしで、外国の人を見ることさえ珍しかったあの時代の熱狂と今を比較して盛り上がりに欠けるなどというのは間違っている。

 今は今で、2025年なりの展示やイベントを素直に楽しめばいいと思う。余談ですが、昔働いていた会社の上司が1970年の大阪万博の頃は小学生だったそうだが、ノートを持ち歩いて会場で出会う外国人(万博を見に来た一般人)を片っ端からつかまえては「Sign your name!」とサインをもらっていたそうだ。「pleaseもつけなかったのにみんな快くサインしてくれた」とか言っていた。

 さて私がビックリしたのは、ブルーインパルスを見るため大阪城周辺に集まった何万もの人たちが、実にマナーよく待っていたことだ。橋や歩道の上などにも人々がひしめいているのだが、交通整理員がいないにも関わらずきちんと真ん中を一定の幅で開けており、いっさい通行の邪魔になっていない。場所の取り合いも誰もしていない。これを見ていた外国人旅行者は日本人の品性の高さに目を見張ったことだろう。そして私は、この万博は日本のよさ、日本人のよさを海外の人に改めて感じてもらうとてもよい機会になると確信した。また、個人史上主義が幅をきかせ人心がバラバラになりがちな昨今、このように見も知らぬ多くの人たちが一斉に一つの方向を向いて同じ想いを抱いて待つ、というできごともたまには必要かなと思った。

 せっかくみんなが楽しみにしていた飛行が実現しなかったのは残念だが、あの光景を見られただけで儲けもん。ブルーインパルスの招致に頑張ってくれた若者たちにとっても、世の中にはどんなに頑張ってもどうにもならないことがあると知ったこの経験は、必ず今後の人生において大きな意味を持つことと思う。

 万博が開催できる国、時代に生まれたことを嚙み締めつつ、大きな事故なく半年間の会期を全うされることをお祈りいたします。

  なお、私は6月18日にシャインハット(EXPOホール)にて開催される新作能「水の輪」の地謡隊として参加させていただきま~す。

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コメント: 2
  • #1

    kirokuya (水曜日, 16 4月 2025 15:03)

    品性>節度>マナー

    筆者ご指摘のとおり、我日本人のマナーの良さは、万国に誇れると思います。有史以来、我々の祖先が連綿と築きあげてきた我が国固有の財産かと。
    親から子へ子から孫へ…∞
    幼少期の行儀のしつけからはじまり、マナーを教わり、人間としての節度として定着し、さらには人生において、喜怒哀楽に揉まれて、個人の品性になっていくのでしょう。文化、芸術、芸能も然りでしょう。祖先から受けつぎ、今この時代を受け持ってる我々は、個々人これらの一分なりとも後世に伝えていきたいものです。美しい日本。美しい風土、情緒…
    多様性な時代だからこそ、世界の潮流に合わせつつ、流されるだけにならず、守るべき物事は守っていきたいです。仁義礼智信忠孝悌。
    博覧会は、う~ん行けへんと思います


    付録…
    さていよいよ!
    映画*今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は
    4月25日公開です。
    主演:萩原利久、河合優実
    原作:福徳秀介(ジャルジャル)
    私、予告編はもちろん、原作を読み、さらには映画公開に先んじて、いわゆる聖地巡礼もして来ました。私事ながら、公開初日、萩原利久推しの妻kyokoと河合優実推しのkirokuyaが映画館で激突します。
    気と脚が向かれましたら、ご高覧くださいませ。

    筆者様、映画告知にまたブログを拝借しました。溢れる心情とは言え、恐縮です(*´-`)




  • #2

    雛澪 (木曜日, 17 4月 2025 00:33)

    「今日の空……」すごい気合入ってますね~
    kirokuyaさん、kyokoさんの感想ぜひお知らせください。